「う? あっ ごめん」

落ち着いてきた私は健人から身を離した。
 うわっ ハズっ 私すっごい恥ずかしい事してたよね?!

一人で顔を赤くしてあわあわしていた。

「クー。俺の事を聞いてくれ・・・」

また彼が私に手を伸ばして、話をしようとする

私がビクッと体を揺らしたら、健人がその人の腕をつかんだ。

「ケイ。お前の主は誰だかわかっているのか?」

怒りをあらわにした男が言うが、健人は落ち着いて答える。

「私の主はクーですよ。貴方が彼女を突き放し傷つけ、異世界に追いやった瞬間からね」

健人の声は冷たかった。 どういう事?

「くっ…………」

言われたフォル? レン? とかいった人は悔しそうに口をつぐんでしまった。

私はこれから健人の言う事に驚く事になる。

「彼女はあなたの記憶を持っていません。これでも取り戻そうとしますか?」

えっ……………?