考えるだけ無駄だと頭では解ってるのに、体は勝手に考えてしまう。





だからこそ、イヤなんだ。





"人間"という、存在が。





「妃芽、最近溜め息多いね?」





大丈夫?と問いながら、あたしの顔を覗き込む茉莉。





「へーきだよ。」





心配かけてごめん、と謝ると、首を横にブンブンと振る。





「妃芽、辛くなったら吐き出していいんだよ。」





うん、分かってるよ。