金曜日


呉羽side


呉羽はケータイのアラームで起こされた。

昨日は何時に眠りにつけたのだろう。


昨日の慶一の連絡のせいで、不安で中々、眠りにつけなかった。


起きなきゃいけない時間なのだが、すごく眠い。


目を擦りながら、部屋のカーテンを開けようとした時、



ドンドンドン



とドアを強めに叩いたノック音がした。


「呉羽、起きてる?!ねぇ、早く降りてきて!!」


と慌てた母親の声が聞こえた。


呉羽はドアを開け、


「何?朝っぱらから……まだ着替えてもして無いしさぁ………。」


「ダメなの!!急ぎなの!!早く降りてらっしゃい!!!」


と言うのだ。


呉羽は、ため息をつき、階段を降りた。