「おばさん、“彼氏くん”を見てませんか?」 おばさんに合わしながら芽依は問い質した。 おばさんが鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をした。 いつもなら、おばさんの茶化しに、ツッコミを入れる芽依が真剣な顔をしているからだ。 「見てないけど?こんな田舎で迷子?」 と聞き返してきた。 芽依は、説明していたら時間も潰れるし、面倒なことになりそうだと思ったので、 「いえ、なんでも無いです。今の質問、忘れてください」 と微笑みながら、甘味屋を出た。 おばさんは首を傾げながら、仕事を再開した。