「芽依、どうしたの?」


と呉羽が聞く。


芽依は机に伏せていた顔をゆっくり上げる。


目元が腫れていた。


昨日、ずっと泣いていたのであろう。


みんな驚いた。


「どうしたの?!」


と聞くと芽依が泣き出して、


「慧から………メールの返信が来ないのぉ」


と言うのだ。


『はぁ?そんなことかよ』と慶一は言う。


芽依はキリッと慶一を睨み、


「“そんなことかよ”じゃないよ!めちゃくちゃ大きなことだもん!!」


と膨れた。


「何で慧、メールしてくれないの?!いつもメールしてくれるじゃん!!昨日、してねって約束までしたのに!!


はぁ、これ浮気?もしかしなくても、これって浮気??!」


芽依が喚く。


みんなが喚く芽依が気になり、チラチラ見てくる。


だが芽依は、そんなこと気にもせず、泣いている。