ハッとして八神呉羽(ヤガミクレハ)は目を覚ました。


最近、いつもあの夢を見る。


「またあの夢………、」



前まであった“記憶”の一部なのだろうか。


そう、呉羽は前までの記憶を覚えていない。

記憶喪失になったのだ。


「なんか気分の悪い夢……。」


呉羽は独り言を言いながら部屋のカーテンを開けた。


朝日が差す。


雲が流れて行く。
鳥が飛んでいる。


時は流れてて、動いてる。



病院にしばらく入院したり、家で休んでいた呉羽は今日から学校に行くことになっている。


呉羽は不安で仕方なかった。