マンションに着き、エレベーターで10階にある琉嘉の家に上がった。
「ホント10階に住んでるだなんて裕福だよね~」
「そんなことないよ、高ければいいってもんじゃないよ」
と琉嘉は苦笑しながらエレベーターを降りた。
家の前に着き、ドアに鍵を挿し込み、ガチャッと開ける。
「入って?」
琉嘉に言われたので、呉羽は家に入った。
ファーストフード店でドリンクは頼まなかったので琉嘉は冷蔵庫に入っていたオレンジジュースをグラスに注いで出した。
部屋から適当にファッション雑誌を数札持ってきて机の上に置いた。
琉嘉と呉羽が座ろうとした瞬間、琉嘉のケータイが鳴り響いた。
琉嘉の母親からのようだ。
「……あ、呉羽、自由にくつろいでていいから。飲み物も自由に飲んでね」
と言い、琉嘉は電話をとった。


