「そこに落ちてた」 「落ちてたもので遊ばないのっていつも言ってるのに……。」 お母さんは呆れた声で言う。 「孝太、落ちてたものだけど遊びっぱなしは良くないんじゃない?見つけたらな捨ててあげられる人にならなきゃ。」 と優しく注意すると、 「捨ててくる!」 と男の子は笑顔で駆け出し、空き缶を拾い、公園に備え付けのゴミ箱に捨てに行った。 「ママ~、ポチのエサが捨てられてる~」 と男の子が大きな声で言う。 ポチとは飼われてる愛犬か何かだろう。 「え~?」 お母さんは男の子に近付く。