そのナイフを真っ直ぐ下にある写真に思いきり突き立てた。


それは慶一の心臓がある場所。


写真がブスッと音をたてる中、慶一からもグサッと生々しい音が響いた。


女は爆笑しながら続いて慶一の喉元の部分にナイフを突き立てた。


慶一の体から大量の血が飛び散る。


虚ろであった目も、完全に逝っている。


慶一は死んだ。


女は慶一の写真を拾い上げ、ビリビリと小さくなるまで破り割いた。


「死んだ死んだ死んだ死んだ!!」


女は高笑いしながら破り割いた写真を放り投げ、紙吹雪のように散らした。


慶一の亡骸は十字架から木端微塵になり落下した。


女は慶一を見た。


「うわ、グロい………」


と鼻で笑い、その場を後にした。