月曜日

夕食時、


「呉羽、最近とても明るいわね。なんかあったの?」


と母が聞いた。


「友達と毎日会うのが楽しいと感じているの。前までは記憶が戻って欲しかったけど、今は別に戻らなくてもいいなって思うぐらいよ。」


と明るく言うと父が、


「そうだな。忘れた記憶を無理に思い出さなくても、今を楽しく過ごすのがいいかもな。高校生でいられるのは残りわずかなんだから有意義に過ごしなさい。」



そう、自殺しようとした記憶なんていらない。

なんで自殺しようとしたのかはわからないけど、今がとても楽しいから、それでいい。

今のあたしは自殺なんて考えてなかったあたしにリセットされたの。そう考えればいいよね?




「うん」


と呉羽は笑って頷き、今日のメニューのカレーを口に運んだ。