【続】WolfPrince1







優加さんの険しい叫び声はむなしく消えて、
俺と淳の間には。





“パン”




と頬をたたいた音と重い空間が流れた。





桜は黙ってその様子を見ていた。



「…最低だよ。
俊が羨ましくて、俺の憧れだったんだよ。
なのに、どうしてだよ。
桜ちゃんと何もないのは分かる。
だけど!それでも!!
しっかりとそれを伝えるべきじゃないのか。
何も知らなくて海子ちゃん、泣いてるんだぞ!
どうしてそう悲しませんだよ!
どうして最後まで、守りぬかねぇんだよ…-っ!」