【続】WolfPrince1







「海子っ!」




桜が急に立ち上がり、叫んだ。




その先には海子が立っていた。




どうしてっ!




どうしてこうなんだよ。



「行ってよ、俊。
早く追いかけて!!!」




桜の叫び声は耳から抜けて行った。




追いかけなくてはいけない。





そんな想いはあるのに、脚が動かなかった。



「俊っ!」





どうして追いかけてあげなかった。




俺は後悔の上に後悔を重ねた。




そのこうかいは積み重なって、大きなモノとなっていた。