どこか見慣れない景色が俺の前に広がっている。
 でも…俺はここを知っている??
 知らないはずなのに、なんだか知っている気がする…
 
 すごく懐かしい気がする…


  何千年も生き続けていることのわかる、幹の太い桜の木が堂々と美しく、満開の桜を咲か  せ、目の前に大きくそびえ立っている。
  
  春…なのだろうけど…周りの木々は、花なんて咲かしていない…
 というか、青々とした葉さえみられない。 
 
 下を見ると、枯れ葉の絨毯…
   
    …… 冬??

  あの木は狂い咲きでもしているのか…


  それにしてもきれいだな…

 俺は今までにこんなに美しく咲く桜をみたことが会っただろうか…

 いや、見たことがない…   

 というより、もうこの桜を見てしまったらほかの桜はどれもおもちゃに見えてしまいそうだ
 …

 それほどまで、この桜は、見る者すべてを圧倒し、魅了している。