私がみんなが思うほど、いいこじゃない。


いいこの「フリ」をするだけ。




ただニッコリと静かに笑っていれば、

みんなが言う「病弱」というイメージに当てはまるから。





「美月ちゃん、おはよっ!」


私がいつものように、ゆっくりと歩いていると

元気のいい声に呼び止められた。


「柚。おはよう」


柚は、中学校の頃からの友達。


…だから、私のホントの性格を知らない。



「今日もおっとりしてるね!ちゃんとご飯食べた?」

「うん…少し食べたよ」



「そっか」と言いながら、違う友達の所へと走っていった。




…私に話しかけてくれる。


だけど、本当の友達としてじゃない。


…分かってる。

だって、私は病気だから。