昨夜から丁寧にアイロンしていた制服に腕を通す。



一度も染めた事のない、黒い髪を整える。




「…お母さん、お父さん。今日も頑張ります」




ベッドの横にある写真たてに微笑むと、玄関に向かった。







「…今日も頑張らなきゃ」



それは、自分自身に言い聞かせているような…そんな言葉だった。