「不治の病です」



小さい頃、真っ白な病室で突然告げられた。



でも、私は小さすぎたから、全然覚えていない。



私が覚えているのは、



お母さんの泣き叫ぶ声。

お父さんがきつく握った手。

医者の難しい顔。





私は、ただ…黙って座っていた。