大きなクリスマスツリーの下で

誠司は、しばらく遠くのクリスマス・ツリーを眺めた。
色鮮やかに電飾は輝き続ける。

誠司は、もう二度とエミリーに会うことはないと思った。

エミリーが母親になることを聞いて、自分より、ずっと先の未来を、彼女は進んでいるように思えた。
間違いなく、彼女は自分の人生を歩き始めている。大人びた彼女を見て、誠司は素直にそう思った。

園内から、閉館のアナウンスが聞こえてきた。
誠司は、クリスマスツリーを背にして歩き出した。




完。