「あら、可愛らしいお嬢さん。薫のカノジョかしら?」 お姉さんは私の方を見て微笑んだ。 「あっ橘凜子です」 「まぁ凜子ちゃんね。カーワイイっ。やっぱカノジョ?」 「姉貴には関係ねぇだろ。それよりアメリカにいるんじゃなかったのかよ」 アメリカにいたんだ。 …ちょっとカノジョって紹介してもらいたかった。 「まぁいいじゃない。ただカノジョさん、お父様に一度は紹介しなさいよ」 お姉さんは蓮見くんに言った。