「聖帝の汚点」
蓮見くんは一言そう言った。
「聖帝の汚点?」
「あぁ。聖帝学園みたいな名門校は俺達みたいなのはいらねえんだ。あいつらが求めてんのはエリート。黒髪眼鏡の…な」
蓮見くんは目をそらせながら言った。
「名門ってのも大変なんだね」
「だな。あんたは見た感じ頭悪そう」
「ぇ゙?」
たしかに特別頭はよくないけど…。
「冗談。華学だって名門だろ」
蓮見くんは意地悪な笑いを浮かべた。
「…嫌味にしか聞こえないんですけど?」
「嫌味だし。馬鹿」
これだから聖帝の生徒は敬遠されがちなんだ。
人を小ばかにしやがって。


