高校生。

新たな生活と素敵な学生になれそうな気がしていた。


家から歩きで15分。
そんな近場からの登校。

なんだか中学の時とは違ってすごく大人びた気分だった。


「なんだかすごく楽しみ。」

中学校時代の友達はいない。
ほとんどの子が都会に出てしまう、この地区はある意味穴場でもあった。
私1人でもさびしくないのは、期待と歓喜にあふれているから。


そうこう考えているうちに学校についた。
ここから、新しい私の生活が始まる。


「なに浮かれてるんだ?」

そうだった。
大切なことを忘れていた。

幼馴染であり、私をいつもいじめ倒しているそいつ。



「かける・・・。」
「元気そうじゃん、新しい学校生活~とか考えてたんだろ?」


どうして見抜くんだ。
私のこと、わかったような目で見る。

翔こと中島翔は、きっと、ていうか絶対




私のことが嫌いだ。