「…お前」
「何よ?女の猿芝居も見破れないなんて、矢斗らしくないわね。言い寄られてデレデレしちゃった?嬉しかった?」
矢斗は鋭い視線と相変わらずの無表情で真っ直ぐ私を見つめる
こんな事言いたい訳じゃないのに、次から次へと言葉が機関銃の様に飛び出してしまう
矢斗、呆れたわよね。私がこんなに愚痴愚痴言う女だとは思わなかったわよね?
私自身思わなかったもの。こんな醜い事、今まで言った事なんてなかった
もういい、出て行ってと言おうとした矢先、矢斗は私の腕を掴み引き寄せ至近距離でじっと私を見下ろした
「妬いてんのか?」
矢斗のそのたった一言が私の胸を鋭く射抜いた。

