奈未の目にも涙がじわりと浮かんでいる。 浅野がどれだけ果奈さんを想っていたかが俺みたいな奴にだって分かった。 「なぁ、悠吾。…守りたいものは全力で守れ。その腕から滑り落ちないように。失わないように」 俺は、守れたのだろうか。 大切なパートナーを。 ねぇ、奈未。 俺は君を守れたのかな? 「悪い。俺まだ他の患者さんあるから、またな?」 ネックレスを中にしまい、手を膝につけて立ち上がった。 そしてゆっくりと病室を出て行く。