「俺は、そんなの認めない!子供には何の罪もないんだよ!」 子供には罪はない。いや、奈未にだって罪はない。 運命はとても…残酷だ…。 「悠吾、そんなことわかってる。でもなぁ病気は人を選ばない、彼女には未来を生きる権利があったさ。…もちろん子供にもな……」 組んだ手におでこをあて震えた声を出す浅野が俺に重なって見える。 今すぐ会いたい、奈未に……。 病室にはベッドから窓の外を見る彼女が目に留まった。 君に伝えたいことがあるよ? 1歩近づくごとに君の姿も近くなる。