つれていかれた場所は病院の屋上、快晴の空には青く澄んだ世界が広がる。 奈未、君もおいで? ダメだ。 俺ん中、奈未でいっぱいだ…。 無意識に俺の瞳から涙が一筋流れ頬を伝う。 君のいない世界は考えられない。 「――大丈夫か?」 白衣のポケットに両手を突っ込む浅野に声をかけられる。 この時、俺は恥ずかしくなって涙を拭いたけどこれから浅野の前でたくさん泣くんだ。 拭うことさえも忘れて号泣するだろう。