「っはぁ、はぁ…」
着いた―――――。
胸が高鳴る。
ガラッ。
図書室は静まり返っていた。
とりあえず図書室を一周すると、
一番隅の席に春花が寝ていた。
起こそうとしたけど……
「泣いてた跡………?」
頬に涙の伝った跡があった。
「望…………………」
ドキンッ
寝言か………………
なんでいちいち可愛いんだろう。
好きなのになんで春花を泣かせてしまうんだろう。
こんなに愛おしいのに…………。
春花を傷つけるもの全てから守ってあげたいのに
一番傷つけてるのは俺だ………………。
俺は春花の頬に優しくキスをした。
「好きだよ。春花。」
ジャージを春花にかけて
図書室をあとにした。