ホームルームでの先生の声なんて全く耳にはいらなかった。

唯一はいった言葉は出席をとっている時に聞こえた『爽風 望』という名前。

「きりーつ、礼。」

ホームルームが終わった瞬間

誰かが私の名前を呼んだ。

「結城さん!」

「はっ、はい!」

私はとっさに返事をし、振り向いた先にいたのは…


――――爽風くん

名前を呼ばれただけなのにドキドキが止まらない。

「隣の席だし、仲良くしようね♪」

笑顔で爽風くんが言った。

「こっ……こちらこそ。」

そう言って爽風くんは教室をでていった