彼女と話して居るうちに、地球が懐かしく思えた。



「ワタシハ、モウ旅立チマス。」



「なんで?私、あなたを怒らせるような事した?」



「ワタシニ怒リハアリマセン。タダ、旅立ツノデス。」



「そう。」



「ヒトツ、アナタニ聞キタイ。」



「なに?」



「ナゼ、宇宙人ヲ探ス?アナタノ周リニハ人ガイル。」


「私は感情を上手く表せられなくて、周りの人達は私に愛想を尽かしたの。でも、私は寂しくて…。だから宇宙人を探すの。」


「ワタシニハワカラナイ。アナタノガ今、寂シイト思ウ気持チハ宇宙人ニ対スル物デハナイ。ソノ感情ハ周リの人々ニ伝エルベキデハナイカ。アナタニ愛想ヲ尽カセタノハ、アナタ自身デハナイノカ?」



「私自身…?そうかもしれないわ。私を誰も理解してないと思ってたけど、本当に理解して居ないのは私自身ね。もう一度、この星の中で自分の存在理由を探してみるわ。あなたの任務以外の存在理由も見つかると良いわね。」



「ソンザイリユウ…。デハ、ワタシハ行キマス。」



「さようなら。また逢いましょう。」



「…サヨウナラ。マタアイマショウ。」



こうして、ノアはアシュリーに別れを告げ、フェルカド星の軌道から離れた。アシュリーの言葉を繰り返しながら、存在理由という物が何かを考えながら。



ノアの漂流は再開された。