ゆうと出会ったのは中学1年の入学式だった…



初めての制服に身を包み緊張した中行われた入学式

あまりに緊張しすぎてた私は入学式から教室に帰る時に階段に躓いた…

「きゃっ」

グラッと体が傾く
こける――そう思って目を瞑った私の体に感じたのは地面に倒れた痛さではなかった


急に捕まれる手首

「大丈夫?」

その少し高い優しげな声に目をあけると、
そこにはその声と同じぐらい優しげな目をした男の子が私の手首を掴んでいた


「あっ、うん。ありがとうえっと…」
「如月。如月優」

優しげな目に高い鼻。
柔らかい黒髪。
整った顔の綺麗な唇は優しく孤を描いていた。

「如月くん、ありがとう」「学校の階段、結構急だね…気をつけて」

「うん。」

そう言うと如月くんはまた歩き出した。