屍都市Ⅱ

当然武器保管庫というからには、中に銃火器が保管されているのだろう。

ゾンビに対抗する為には、距離をとって戦える銃は是非とも入手しておきたい所だ。

だが。

「…電子ロックか…」

扉に設置された施錠システムを見て、天坏は渋い顔をする。

彼は鍵職人ではあるものの、流石にこういった高度な施錠システムの開錠はできない。

いわゆるピッキング技術とは根本からして違うのだ。

彼の技術はこの施錠システムには通用しない。

しかし。

「……」

無言のまま、天坏はしばらく思案を巡らせる。

確か、昨夜の飲み屋でアメ公どもがギャーギャー騒いでたな。

ありゃあ何て言ってたか…。