子供というのは好奇心旺盛だ。

それが物騒だと思っても、怖いと感じても、つい覗き見してしまう。

…暗がりの中、三人の男がいた。

一人は随分と背の高いガッチリとした男。

あとの二人は金髪だった。

外国人だろうか。

二人ともスーツを着ている。

何事か話しながら、背の高い男がポケットから何か取り出した。

何だろう…?

マリはそれを小学校の理科の授業で見た覚えがある。

理科の実験で見た、試験管だ。

流石に距離が離れているので、中に何が入っているのかはわからない。

その試験管を、外国人の一人に手渡す背の高い男。

事態はその時起こった。