奏の運転するハンヴィーは、すっかり廃墟と化した市街地を抜ける。
「一体どこへ向かうつもりだ?」
問いかける鬼島。
「反政府組織は、この近隣に幾つかアジトを持っているんです。事件発生前には美原市にもアジトがありまして…そしてこの榑市にもね」
運転しながら奏が言う。
「奏さん、この人は自衛隊の人間です。あまり組織の事は話さない方が…」
夕映が振り向き、冷めた目で鬼島を一瞥するが。
「止そうよ、夕映ちゃん」
ゴロウの背中を撫でていた理子が眉を潜めた。
「そ、そうですよ…今は生存者同士で仲違いしている時じゃないです…夕映ちゃんだって、生存者同士で協力して陰島を脱出したんでしょう?」
山田の言葉に、夕映は押し黙った。
その無言を納得と判断した上で。
「これからアーケード街に向かうわ」
純が鬼島に言った。
「一体どこへ向かうつもりだ?」
問いかける鬼島。
「反政府組織は、この近隣に幾つかアジトを持っているんです。事件発生前には美原市にもアジトがありまして…そしてこの榑市にもね」
運転しながら奏が言う。
「奏さん、この人は自衛隊の人間です。あまり組織の事は話さない方が…」
夕映が振り向き、冷めた目で鬼島を一瞥するが。
「止そうよ、夕映ちゃん」
ゴロウの背中を撫でていた理子が眉を潜めた。
「そ、そうですよ…今は生存者同士で仲違いしている時じゃないです…夕映ちゃんだって、生存者同士で協力して陰島を脱出したんでしょう?」
山田の言葉に、夕映は押し黙った。
その無言を納得と判断した上で。
「これからアーケード街に向かうわ」
純が鬼島に言った。


