「へぇーーー、すごいね、みんな。青春してるんだぁ。」
「歩実ちゃんは、いないの?」
「うん。まだ、人を好きになったことがなくて…」
「えっっ!?そうなの?意外!!モテそうなのに!!」
「そうなんだよねー!!うち、昔からの幼なじみなんだけど、一回もなくってさぁ!
もったいなくない!?」
「うん、思う!!」
「えーー!!それ、おかしいって!!
こんなあたしがあると思う??
でも…正直、あたしも、
”恋”はしてみたい、って思ってる。」
「でしょ?」
「でも、”恋”はしたことないから、どんな気持かまだ、よく分からなくって……」
「そっかぁ。うちが教えてあげる!!
優華も聞いて!念のため!
”恋”っていうのはね、
その人をじっと見られなくなる、とか、
ずっとこの人といたい、って思うとか、
その人の前だと緊張しちゃう、とか、
そーゆーことだと思うの。
だから、自分から、この人を好きになろう、とかそういうのじゃなくて、
気付いたら、もう、意識しちゃってる、ってゆーケースが多いの。」
「へぇーーー」
そうなんだ。知らないことばっかりだ。
沙希ちゃんって、大人だなぁ。
「ありがとう!!”恋”について、少し分かったような気がした!!」
「あたしも、もっと”恋”のこと分かった!!やっぱり、うちは、将輝が好きなんだ!!」
「2人ともなんかあったら、相談してーー!!
キホン、いっつもつまんないほどヒマ!!
ま、部活はぬいて、ね!」
沙希ちゃんっていい人!!
これからは、沙希ちゃんも友達だぁ!!
