歩実 side★

「そういえば、さっきなんで俺の入りたい部活聞いたの?」

 将輝が不思議そうに聞いてきた。

「えぇ、別になんでもないよ。」

「いやいや、絶対なんか隠してるでしょ?バレバレ」

  えー!?ばれてる!?なんで!?

  ……てゆうか、何この人!!

  なんでもないって言ってるのに…


「隠してるんだったら、誰にも言わないから教えろ!!

   な!!そうだよな!!翔也!」

「多分な」

   この人…確か、鹿島 翔也<かしま しょうや>ってゆー人…

   なんか性格よさそうだなぁ。


「ま、とにかく、秘密にするから教えて!!」

  またしつこく聞いてきた。
  あたしはこーゆータイプ、苦手だな…

「あたしのことじゃないから、ダメ!!」

「いいよ、言ってよ。」

「は!?」

   いいよ、言ってよ、ってあんたのことじゃないし。

「本当に秘密にする?」

「当たり前じゃん。俺、口堅いし。」

   どうしよう…

  もし、これでみんなに広まったらヤバイぞ。優華だし。モテるし。

   でも…伝えてもいいかな。

「じゃぁ、誰にも言わないなら教える。」

「ほんとだな。約束するから、教えろ。」

「絶対、秘密だよ。あのね、お前にひとめぼれしちゃった友達がいるの。
 それで、どんな人かを知るために、聞いたってこと」

  あーあ、言わなきゃよかった。
  
  どーせ、自慢する、とか言うんじゃないの?

「何それ。ちょー照れるんだけど。やめろよー!!」

   えっっ!?思った反応と全然違うんだけど。

  てゆうか、男子も照れるんだ。

  なんか、まだ優華と将輝は話したことないけど、両方知ってるあたし的には、2人はいけそうな気がするなぁ。