私たちは、リュウさんから少し離れたテーブルに課題を広げた。 「ねえねえ、あの人が間違い電話の人?」 私は、こくこくと頷いた。 「ふーん。なかなかいいじゃん。優しそうな人だね。大学生?」 「うーん、多分そうだと思うけど。」 「多分?聞いてないの?」 「うん、聞いてない。…ていうか教えてもらえなかったんだ、名前も。」 「え!?何で?」