「ところで、マコちゃんは部活何やってるの?」 「体操部です。」 「へー、新体操?」 「いえ、器械体操の方。」 「ふーん、凄いね。宙返りとかするんだ?」 「今、練習中なんです。なかなかうまくいかなくて…。」 「道理で。逞しい腕してると思ったんだ。」 「え!?」 思わず両手で二の腕を隠すように掴んだ。 顔がみるみる赤くなっていくのがわかる。 「あはは、ごめんごめん。嘘だよ。」 「もう…。」 と少し睨んだ。