「……よく考えたんだよね?」
怒っているわけじゃなさそうだし、悲しんでいるわけでもなさそうだ。
ただ、私にその質問を投げかける優ちゃんの声はひどく落ち着いていて
無機質だった。
「うん。最初はね、佑樹のこと嫌いだった。いきなり付き合えとか言うし、チャラチャラしてそうだったし。優ちゃんと海辺で逢ったときに優ちゃんにすごくドキドキしたから、それが恋なんだって思ってた。」
「……うん。」
「でも、この修学旅行の間に色々あったでしょ?……知ってる?佑樹って体全体を使って私のことを愛しいって表現してくれてるような気がするの。私、佑樹と一緒に時間を過ごすようになって、佑樹の過去の話もひっくるめて私がそばにいていいのなら、そばにいたいってそう思った。それが、私の心の中。私の気持ちだよ。」
……言ってしまうまではどこか緊張してたけど、
言ってしまったら、自分でもびっくりするくらい落ち着いていた。
「……僕、梨香のことが本当に好きだった。」
「それもよく分かってる。私、こんなに人に想ってもらえたことないから、すごくびっくりしてるもん。」
私がそう言うと、優ちゃんは力なく微笑んだ。


