紅茶を入れて、あまり物の食パンを口に入れながら、新聞を古いちゃぶ台に広げた。



外から暖かい光が部屋を照らす。



何か大きな事件はないものかと探していたが対して読みたい物はなく、有名政治家の事ばかり書いてあった。



職業柄、凶悪事件など新聞記事がないかと毎朝探すことをしていて、特に自分が住んでいる東京都で起こった事件はないかと目を凝らしている。



何も起こらずに新聞にも記事が出て来ないことが1番良いのだが、世の中はそんなに善人ばかりではないので、毎日何かしら事件が起きるのである。


犯人どもはそのスリルを楽しんでいるのかもしれない。


でもその上で、俺は何かが起こる事を期待している。



何にも起こらなかったら、何にも出来ないし、つまらないと思う。



ないと思うが、
俺が起こすのも…悪くはない。


そういうところが俺が周りに変人と呼ばれている原因だろう。


食器を片付け、昨日の洗濯物を取り込みにベランダに向かった。

空には空母のような雲が見える。

もう10時を回っていた。

しかし、今日は三連休の初日なので心配はない。


ドアを開けると、爽やかな風が吹く。


その風でちゃぶ台の上の新聞が飛ばされた。


オレはさっさと洗濯物を片付ける。溜め込んでしまったせいか、大量にあった。


服をしまいに行った時に何かに脚がつまづく。