俺はポケットから、カードを取り出した。

「これは移動や逃亡、緊急時の食料なり、道具なりが手に入る物です。

要は、交通ICカードです。

常に二万円の残高があり、一度減っても、次使う時は残高がまた戻っています。

これで買い物をして構わないです。」



「容量無制限のブラックカードと言う事ですね?

すごいですね!!どうしたんですかこんな物?」




「知り合いに作って貰いました。」

もちろん嘘だ。自分で作った。




「あと、電車が通っているところは全部定期券として認識されます。記録も残りません。」

雉元は感心してそれを見ている。




「あと、2人の連絡用専用携帯を準備するつもりです。それは今度持ってきます。」



「専用?普通の携帯とは違うんですか?」



「そうですね、表面上は普通の携帯と同じ様にしますが、ある特定のアクションをするときだけ俺が持つ同じ様な携帯と連絡が取れるようになります。」



「盗聴される心配とか、通話記録を調べられるとかは?」




「そこら辺の心配はいりません。
全て、暗号化して、世界中の携帯電話各社、インターネットを経由して、送るつもりです。」



「すごいですね。こんな物も準備出来るなんて。田崎さんとならゲームクリアが出来そうな気がしてきます。」



「そうですね。俺達は2人組と言う事で既に、他のプレイヤーより優位に立っているかもしれませんが、それは二人の協力の下での話です。
これからお互いに協力して、ゲームクリアを勝ち取りましょう。」

それから、一時間ほど色んな事を話した。



今日は良い収穫が取れた。



俺は雉元の家を後にした。