5月21日

気づいたら、家の近くの公園のベンチに横たわっていた。



辺りは暗く、時計を見ると、3時27分を回っている。




日付が変わったのか。



昨日の最後に全身麻酔をかけられる前に言われた事が脳裏をよぎる。

……

『我々はいつも貴方を見ている。』

この事をいつも頭の中にいれて置いてほしい。

……




俺は自分の右足裏を見てみた。



本当にバツ印のメス跡が残っていた。



まさに話の通りだ。



でも今だに俺は信じられない。



奴らは本当に俺の血管の中にGPS内蔵遠隔操作型の超小型殺人ロボットを入れたのか?

確かめる術はない。




だが、キラーゲームをクリアするつもりの俺には関係はない。



そして、話の通り、ポケットにはキラーゲーム専用の携帯電話が入っていた。


黒の折りたたみ式のものだ。




長い時間何にも食べて無かったので、
俺は暗い夜道を歩いて帰路に着いた。