手錠がつけられていたのだ!!
やられた!!
不覚にもスクリーンが出てくるのに気を取られて気付かなかった…
「どういうつもりだ!?」
声が部屋全体に響き渡る。
手首と椅子を固定された様だ。振りほどこうとしたが、叶わない。
「念のためです。」
「貴方が話の途中で逃げ出さぬように。」
大人が子供を諭す様に男は話す。
「話の途中?? 逃げ出す? 何を言っている。俺は事の真相を全部聞きたくて、ここに来ているのに。」
男はスクリーンの前に投影機とスピーカー、マイクをセットした。
「それなら、良いでしょう。」
男はスイッチを入れた。前のスクリーンにヨーロッパ風の仮面が映る。