13:30

電車を降り、駅をでた。


人が結構いる…休日だからか?



俺は水で濡れた地面に足を取られない様に注意して歩く。




建物がある通りに入る。
道に沿って屋根があり、お店が沢山並んでいる。



商店街らしい。




俺は昨日言われた住所通りに道を進んだ。
どうやら、例の住所はこの商店街の奥の方にあるみたいだ。



俺は人混みの中を歩いた。

美味しそうなコロッケの匂いが辺りを漂う。そして、雨が屋根に降りかかって大きな音がする。

商店街の端っこの交差点に来て、
俺は三階建ての古ぼけたビルの前に立った。

どうやら、ここらしい。



一階はシャッターがしまっていて、隣に上に続く階段がある。
おそらく一階は駐車場だろう。
看板も何も無くただ、二階の窓に「テナント募集」の貼紙があるだけだ。





俺は建物と住所を再確認した。





間違ってはいない…





俺は二階へと続く階段を登って行った。

二階には中にはいるためのドアがある。
ドアノブは少し錆びている。





突然、

「お待ちしておりました。
どうぞ…お入り下さい。」

中から男の声がして、ドアが開いた。


男は、長身で、スーツを着て、いかにも執事らしい感じが出ている。






俺はその男に連れられて、部屋の奥に連れて行かれた。

中は薄暗く、涼しい。



15畳程の縦長の部屋の真ん中にパイプ椅子がポツンとおかれていて、その隣の床に小さめのスタンドライト置いてあった。



「お座り下さい。」と男の低い声。

俺はパイプ椅子にゆっくりと腰掛けた。


「前方をご覧ください。」



男がリモコンでスクリーンを出した。




(((((( ガチャ!! ))))))




金属音と共に手首の圧迫感、気づいたときには遅かった。