~柚木~


******



5年前ーーー



夜になっても、人混みで溢れている
けして暗くなることのないこのネオン街の一角の店の前で



柚木という人間からから未来に変わったあたしは


その瞬間に柚木をいう人間を置いてきていた。




未来という人間に生まれ変わってから


何ひとつ変わるものは、ないものだとそう思っていた





色んな人と出逢い別れを繰り返しながらも


たとえどんなことがあったとしても


未来という、あたしだけはもうこのまま変わらないと



そう思っていた





そう思っていたはずなのに……