「ありがとうございます」 蓋が開けられたと同時に秋山さんの横で座ったまま深くお辞儀をすると、あたしの口からやっと言葉が出た。 そして、目の前でこれまた高級そうなグラスにお酒が注がれる。 「未来?人にはな馬鹿にされているくらいが丁度いいんだよ」 そう、あたしの目を真剣な眼差しで見て、すぐに笑って見せてくれた。 「5年目、おめでとう!!これからも期待しているよ」 それを合図に周りからも「おめでとうございます」という声が一斉にかかり、あたしは立ち上がって再び深くお辞儀をした。