図書室で会いましょう






「酷くない!?私って一応、彼女なのに他の人を優先するし。おまけに“考えさせて”だよ?!なんか…悲しい……」





実久の目には
また涙が溜まっている。




「泣いていいよ」




そう言って俺は手を実久の頭にポンとのせた。




その瞬間、実久は次から次へと涙を流していく。

まるで幼い子供のように…



「なんで龍之介は、こんなにも優しいの?」




涙を流しながら俺に尋ねる実久。





好きだからだよ

ばーか




「性格が良いからな」




俺はニヒッと笑ってみせた。




「そんなに辛いなら蓮と別れたら?」





俺は実久に尋ね返した。




「でも…蓮のこと好きなの」





なんて可愛い事を言う。




でも俺にとって
それは、とても悲しい事実で。



叶わないって分かってるのに
いつか自分のことを…


とか思ってしまうほど
君を想ってる。






大好きだよ。


蓮なんてやめて俺にすれば良いのに。



蓮よりも
こんなに大好きなのに……