「蜜姫さん、俺は本気です。」





ははーん、本気だと示したいから薔薇の花束なんか持って来たのか。





「貴女に好きになってもらえるならなんだってします。」


「じゃあ、嫌いになって下さい。」

「なっ、それは無理です。貴女を嫌いになんかなれません。」





なんだってしますって言ったくせにさっそく嘘つきやがった。





「すいませんが、お互い仕事疲れでしょうからもう止めにしません?」


「………そうですね、わかりました。今日は帰ります。」





―――ん?今日はって………。





「また明日来ます。」


「いえ、結構です。」


「やっぱり貴女は俺の運命の人だ。仕事終わりに来るのを心配してくれてるんですね。俺はこう見えてタフなのでそんな心配無用です。蜜姫さんが結婚してくれるまで毎日来ますから。」