もうずいぶんと昔のように思う。
繋がなかったんじゃない。
繋げなくなってたんだ。
7年の年月が、あたし達を少しずつ離していったのかもしれない。
あたしたち、お互いの手の温もりを忘れるほど、離れてたんだね。
あたしはヒロキの手を、かたく握りしめた。
「…ヒロキ」
あたし、もう決めた。
「これ以上は、離れないよ」
そう言った後、ヒロキの手が微かに動いた気がした。
だけどあたしは、その後の事は曖昧にしか覚えていなくて。
気が付いたら眠っていた。
だからふと目を覚ました時、手に感じる温もりが、直感的にヒロキだと分かった。
「…ヒロキ…?」
目を開けると、そこには見慣れた景色が広がっていた。

