ヒロキが、事故…。
ドクンと大きく波打った鼓動。
それはすでにあたしが、最悪の事態を想定してしまっている証拠だった。
額には汗がジワリ。
あたしは図書館を飛び出し、タクシーに乗り込み市民病院へと向かった。
大丈夫…大丈夫…。
タクシーの中で、何度そう自分に言い聞かせたか分からない。
そうでもしていないと、悪い方にばかり考えがいってしまう。
病院に入るとすぐに、ユキトさんがあたしを見つけてくれた。
「アキちゃん、こっち…!」
ユキトさんの後ろに着いていくと、見えてきたのが“ICU”の文字。
…集中治療室。
「ヒロキ…」
「行こう、アキちゃん」
不安でいっぱいのあたしの表情を見て、ユキトさんは優しく肩を持ってくれた。
手を洗ってマスクをして、案内された場所に、ヒロキはいた。
頭と顔の半分は包帯で覆われて。
体にはたくさんの管が繋がっていた。

