あたし、寝てた…?
図書館で、本を読みながら?
“―――ヴーヴーヴー…”
あ…!
そうだ携帯鳴ってたんだ!
ポケットにある携帯を慌てて取り出し、ディスプレイにうつる名前も見ずに電話に出た。
「もしもし…」
「あっ、アキちゃん、やっと出た!急いで市民病院に来てくれないか?!」
「ゆ、ユキトさん?!」
ヒロキの会社の先輩で、ミナコの彼氏であるユキトさんからの電話。
「落ち着いて聞いて」
「あの…ユキトさん?」
電話越しに聞こえる「落ち着いて」と言うユキトさんの声は、まるで自分自身に言っているようにも思えた。
「ヒロキが事故に遭って、重体で病院に運ばれた…!」
「え…?」
ヒロキがジコ…?
「とにかく市民病院に来てほしい!待ってるから!」
そこで電話は切られた。

