この道筋だと、尭くんの小言を聞けない方が堪えているではないか。 ああダメ、本当に分かんない。朝イチでドンマイ私発動だわ――… 「おはようございます!」 「望未ちゃん、おはよ」 モヤモヤ気分で銀座店にやって来ると、曖昧に微笑む里奈さんはワケ知りのよう。 本社勤務だしチーフと同期なのだから、情報が伝わるのも無理もないだろう。 とはいえ、とりあえずココはすべてから解放される素敵な場所ではないか。 安息の地にホッとし仕事へ入った私は、開店間際の静かな店舗で裏方業務に徹した。