「ごめん!!そんなに悩ましてたなんて思わなくて…蘭子に出会って舞い上がって指輪のことなんて忘れてたんだ。」 同じように床に座り込んだ京介は、髪を両手でクシャリと掴む。 「クソッ…情けねーな」 「良かった」 あたしはポツリと呟く。 「それってオッケーってことだと思っていい?俺と付き合ってくれる?」 黙って頷くあたしを床に座ったまま引き寄せた。 「わっ!」 勢いがついてあたしが京介を押し倒す格好になってしまった。